五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、シリーズEラウンド資金調達の一環として、合計41億円の最終クローズを実施し、同ラウンドの調達総額は141億円、2014年7月の創業からの累計資本調達額は289億円に達しました。また、2023年3月期の連結財務実績は金融収益186億円、営業利益17.6億円となり連結黒字化を達成しました。
合計141億円でシリーズEラウンド資金調達を最終クローズ
五常は、2022年11月の70億円のシリーズEラウンド資金調達、2023年1月の海外需要開拓支援機構からの30億円の同ラウンド追加調達に続いて、合計41億円のシリーズEラウンド最終クローズを実施しました。グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社などの新規機関投資家および個人投資家の参画に加えて、既存株主である株式会社サムライインキュベート、ACA Investments Pte. Ltd.等の投資家からの追加的な資金調達を、E2種およびE4種優先株式により実施しました。
シリーズEラウンドで調達した資金は、インドやタジキスタンを中心に新型コロナウィルスの影響を乗り越えて成長を再加速する既存グループ会社の財務基盤強化とデジタル化の推進、アジア・アフリカ地域において金融包摂に取り組む事業者のグループ化に充当します。
また、6月末にはリネットジャパングループ株式会社との間で、同社の子会社でカンボジアのマイクロファイナンス機関であるCHAMROEUN MICROFINANCE PLC.の株式譲渡について合意しました。本譲渡対価の一部としてリネット・ジャパングループ株式会社に対して9.5億円相当のE2種優先株式を割り当てる予定です。
連結黒字化を達成
2023年3月期の連結財務実績は、金融収益186億円、営業利益17.6億円となり黒字化を達成しました。これは、2021年9月末にグループ化したタジキスタンのマイクロファイナンス機関Humoの業績の通期寄与に加え、インドを中心としたグループ各社の持続的な成長、新型コロナやミャンマーのクーデターの影響を受けた延滞債権への引当が一服したこと等によるものです。
経営チームの拡充とグループガバナンス強化
持株会社である五常が金融事業者のライセンスを有するグループ会社に提供している主な機能は、財務・経営・テクノロジー実装支援に大別されますが、このような支援を可能にする前提には、当社が先進国基準のガバナンスをグループ会社に対して導入していることがあります。
そして、このようなガバナンスを徹底できる土台には、当社チームの業界知見があります。五常の経営チームには世界中でマイクロファイナンスに関わってきたものが多く、実務知識、事業の目利き力、世界中の事業者・投資家とのネットワークを有しています。こうした業界知見がグループ会社に対する実効性のあるガバナンスの遂行を可能にするとともに、新規展開国での再現性の高い事業立ち上げ・M&Aの実行を可能にしています。
このたび、ソヒル・シャアが投資チームのPrincipalとして、田中はる奈がHead of Corporate Planningとして経営チーム(Executive Committee)に加わりました。経営チームの拡充により、グループ会社の経営チームとの強固なパートナーシップや現地でのネットワーク構築を通じて、引き続きグループ全体のガバナンス強化に取り組みます。
グループ会社における欧州開発金融機関からのデット調達に貢献
五常は、日本において調達したデットの転貸(親子ローン)等により、途上国のグループ会社の負債調達を直接的にサポートしています。これに加えて五常では、途上国の金融市場の発展や低所得層向け金融サービス事業者の財務基盤強化において重要な役割を担う開発金融機関(Development Finance Institutions, DFI)や欧米のインパクトレンダーとグループ会社との間のネットワーキングや関係強化、条件交渉の支援等も行っています。この結果、2023年6月には、五常のグループ会社向けにフィンランドのFinnfund、オランダのFMO、フランスのProparcoといった欧州を代表するDFIから合計$55 million (約77億円)、期間5年の長期借入を実現しました。
五常・アンド・カンパニーについて
五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2023年6月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,200名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は175万人、連結融資残高は1,000億円を突破しました。
ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:世界中に金融包摂を届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届ける
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co
(2023年10月4日追記)
本ウェブサイト上のリリースとPR Times掲載内容に不整合があったため注記を削除しました。本リリース上のKPI及び財務数値はいずれも子会社6社の連結数値となります。ご指摘ありがとうございました。