December 27, 2023

五常・アンド・カンパニー、2023インパクトレポートを発行

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎 泰俊、本社:東京都渋谷区、以下「五常」) は、2023インパクトレポート(以下「インパクトレポート」)を発行しました。

日本語版:Gojo_ImpactReport_July2023_J.pdf

英語版:Gojo_ImpactReport_July2023_E.pdf

五常は、途上国において、マイクロファイナンス機関をはじめとする、社会的インパクトを志向する事業者を買収または設立し、その成長を通じて金融包摂を実現します。2023年3月末時点で、カンボジア、スリランカ、ミャンマー、インド、タジキスタンの5ヵ国に9社のグループ会社を有しており、融資・送金顧客数は172万世帯、融資残高は1,000億円を突破しました。顧客のうち96%が女性、86%が農村部に暮らしています。44%の顧客にとって、私たちがはじめて利用する金融サービスです。

今回のテーマは「誰が私たちの顧客なのか?」、より正確にいえば「私たちの顧客はどのような人々なのか?」です。これは、顧客の金融アクセスの拡大に取り組む一方で、所得が低く、社会的に脆弱な立場にある人々にサービスを提供する私たちにが、顧客にとって使いやすい金融商品や責任あるサービ スを設計するために極めて重要な問いです。途上国に住む人々についての話は、過度に衝撃的なものになったり、美化されたり、歪曲されていることが少なくありません。詳細な生データを用いることで、私たちは顧客を普通の人として描き出すとともに、彼女ら・彼らが日々直面する困難や機転についてより正確な姿をお伝えできるよう努めました。

ミャンマーAyeyarwady村の人々。ボートでしかたどり着くことができない郊外に暮らす。政情不安が続くなかでもその生活は変わらない / Taejun Shin

2023インパクトレポートのハイライト

「私たちの顧客はどのような人々なのか?」

私たちの主な顧客は、農村部に暮らす女性です。顧客の約80%は、小規模な農業や商売と、他の収入を組み合わせており、その所得は世界銀行の貧困ラインである1人あたり1日6.85ドル(購買力平価ベース)を最大で30%程度上回っています。極度の貧困にあるとは言えないものの、貧困に陥りやすい低所得層に属しているだろうことが推測されます。そして、おそらく生活費や、また一時的な支出等のお金のやりくりに困難を覚えており、金融アクセスを必要としていることが分かります。

家計の実態

フィナンシャル・ダイアリー調査は、低所得層の人々が、実際にどのように家計をやりくりしているのか、暮らしているのかについて知ろうとする、五常にとって最も重要な定量調査のひとつです。多大な労力を割いて作成する家計簿を通じ、私たちの潜在顧客の金融行動を詳細に把握することで、顧客のニーズと困難についてより深い理解を得ることができました。インパクトレポートでは、カンボジアとスリランカにおける調査から、いくつかのケーススタディをご紹介します。

顧客のサービス体験

今年度は自社による満足度調査に加えて、第三者機関である60 Decibels による マイクロファイナンス指数調査に参加し、顧客が私たちのサービスに何を望み、どのように生活が改善されたかについて知見を深めました。顧客のほとんどがグループ会社のサービスに全体的に満足しているものの、グローバルなベンチマークに対して改善の余地があることも分かっています。

ステークホルダーへのインパクト

五常は、社員の成長、コミュニティの繁栄、環境への配慮、投資家に対する長期的な利益の実現があってこそ、顧客にポジティブなインパクトををもたらし続けることができると考えています。今年度は、環境に配慮した事業や商品の確立に向けたロードマップを策定し、温室効果ガス(GHG)の排出量のモニタリングを開始しました。

コーポレート・ガバナンス

五常は、2021年に指名委員会等設置会社に移行しましたが、日本の会社法上の必要水準を上回るガバナンスに取り組んでおり、これからも最高水準のコーポレート・ガバナンスを追求します。今年度は、金融包摂、デジタルファイナンスの専門家であるIgnacio Mas-Ribo氏を社外取締役として選任し、スチュアート・ラザフォード氏および、木下万暁氏が退任しました。本インパクトレポートの巻末には、マイクロファイナンスの実務家であったスチュアートがメッセージを寄せています。

それでは、私たちのインパクトレポートをお楽しみください。皆さまからのフィードバックをお待ちしています。

五常・アンド・カンパニーについて

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを50カ国1億人に届けることを目指しています。2023年9月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,800名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は188万人、連結融資残高は1,100億円を突破しました(財務数値は連結6社)。

  • ビジョン:誰もが自分の未来を決めることができる世界
  • ミッション:金融包摂を世界中に届ける
  • 長期目標:低価格で良質な金融サービスを50カ国1億人に届ける
  • 本社所在地:東京都渋谷区
  • 代表執行役:慎泰俊
  • 設立日:2014年7月4日
  • 問合わせ先:info@gojo.co
  • 会社HP:https://gojo.co

November 13, 2023

民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、三井住友銀行との金融包摂における協業およびベンチャー投資事業を運営するUNLEASH Capital Partnersの設立を公表

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、株式会社三井住友銀行(頭取 CEO:福留 朗裕、以下、「三井住友銀行」)と金融包摂における協業を目的とした覚書を締結したことをお知らせします。今後、両社は知見の共有やソリューションの共同開発等を行ってまいります。

また、五常は当社の元従業員である菅井夏樹と共同で、金融包摂領域に特化したベンチャーキャピタル事業を運営するUNLEASH Capital Partners株式会社(以下、「UNLEASH」)を設立しました。併せて、UNLEASH が組成・運営する、インドにおける金融包摂課題の解決に取り組むベンチャー投資ファンドUNLEASH 1号投資事業組合(以下、「本ファンド」)との間で出資契約を締結しました。三井住友銀行も本ファンドへの出資を決定しています。

当社は、UNLEASHの共同設立および本ファンドへの出資により、財務的リターンに加えて、デジタル技術の動向等に係る情報収集、投資・協業候補先とのネットワーク構築を図ります。

株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下、「SMBCグループ」)の金融包摂へのコミットメント

SMBCグループは、中期経営計画(2023〜2025年度)において、「環境」「DE&I・人権」「貧困・格差」「少子高齢化」「日本の再成長」の5つを、SMBCグループとして主体的に取り組むべき重点課題(マテリアリティ)として定め、その解決によって目指す方向性として10のゴールを設定しています。なかでも、日本やアジアにおいて、次世代を担う子どもたちへ教育・挑戦の機会を提供するなど、貧困・格差の解消に向けて取り組み、「次世代への貧困・格差の連鎖を断つ」「新興国における金融包摂への貢献」をゴールとして定めています。

UNLEASH 1号投資事業組合の概要

  • 規模:45億円 
  • 存続期間:10年間
  • 投資対象:インドを主な事業拠点とするアーリーステージ企業
  • 運営者:UNLEASH  Capital Partners株式会社
  • 出資者:金融機関、事業会社、及び個人投資家

UNLEASH Capital Partners株式会社の概要

  • ビジョン:誰もが自分の未来を決めることができる世界をつくる
  • ミッション:起業家の潜在能力を引き出すことで、金融包摂を世界中に届ける
  • 長期目標:2050年までに累計100億米ドルのリスクマネーを供給する
  • 社名について:“UNLEASH”とは解放することを意味します。リスクマネーの供給を通じたパートナーとして起業家や投資先事業の受益者が持つ潜在能力を解放する瞬間に貢献したい想いが込められています
  • インド拠点:ムンバイ、バンガロール
  • 代表取締役:菅井夏樹
  • 設立日:2023年10月5日
  • 会社HP:https://unleashcp.com  
  • 問合せ先:info@unleashcp.com

五常・アンド・カンパニーについて

 五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2023年9月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,800名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は188万人、連結融資残高は1,100億円を突破しました(財務数値は連結6社)。

  •  ビジョン:    誰もが自分の未来を決めることができる世界
  • ミッション: 金融包摂を世界中に届ける
  • 長期目標:     低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届ける
  • 本社所在地: 東京都渋谷区
  • 代表執行役: 慎泰俊
  • 設立日:         2014年7月4日
  • 問合わせ先: info@gojo.co
  • 会社HP:       https://gojo.co

October 12, 2023

民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、株式会社三井住友銀行より、グループ会社に対して90億円(60百万米ドル)のデット調達を実施

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、株式会社三井住友銀行(頭取 CEO:福留 朗裕)(以下、「三井住友銀行」)より、グループ会社向けに、90億円(60百万米ドル)、借入期間3年のデット調達を実施したことをお知らせします。

本取引は、五常グループにとって初の日本のメガバンクからの大型デット調達となります。三井住友銀行より、グループ会社に対して、90億円(60百万米ドル)、借入期間3年のソーシャルローンが実行されました。本ローンを原資として、五常グループは主に女性の中小零細事業者に対する小口融資の提供を通じて、顧客の生計向上やエンパワーメントに取り組みます。

ソーシャルローンは、企業等が社会問題の解決に貢献する事業(以下、「ソーシャルプロジェクト」)に要する資金を調達する際に用いられる融資であり、具体的には、①調達資金の使途がソーシャルプロジェクトに限定され、②調達資金が確実に追跡管理され、③それらについて融資後のレポーティングを通じ透明性が確保されたものを指します。

途上国で金融サービスを提供する多くのマイクロファイナンス事業者にとって、資金調達コストの高さは、金融包摂を実現するための大きな課題のひとつです。米国、欧州、日本といった先進国から、低価格で良質な金融サービスへのアクセスを必要とする人々に向けて安定的に資金を送る仕組みをつくることは、私たちの重要な役割です。今後も、グローバルな事業規模とリスク分散効果を生かし、様々な資金調達手段の組み合わせを通じて、資金調達コストの最適化に取り組んでまいります。

SMBCグループの金融包摂へのコミットメント

SMBCグループは、中期経営計画(2023〜2025年度)において、「環境」「DE&I・人権」「貧困・格差」「少子高齢化」「日本の再成長」の5つを、SMBCグループとして主体的に取り組むべき重点課題(マテリアリティ)として定め、その解決によって目指す方向性として10のゴールを設定しています。なかでも、日本やアジアにおいて、次世代を担う子どもたちへ教育・挑戦の機会を提供するなど、貧困・格差の解消に向けて取り組み、「次世代への貧困・格差の連鎖を断つ」「新興国における金融包摂への貢献」をゴールとして定めています。

五常・アンド・カンパニーについて

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2023年8月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,500名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は183万人、連結融資残高は1,000億円を突破しました(財務数値は連結6社、2023年8月末現在)。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界

ミッション: 金融包摂を世界中に届ける

長期目標: 低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届ける

本社所在地: 東京都渋谷区

代表執行役: 慎泰俊

設立日: 2014年7月4日

問合わせ先: info@gojo.co会社HP: https://gojo.co

August 16, 2023

民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、シリーズEラウンドを141億円で最終クローズ、2023年3月期は連結黒字化

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、シリーズEラウンド資金調達の一環として、合計41億円の最終クローズを実施し、同ラウンドの調達総額は141億円、2014年7月の創業からの累計資本調達額は289億円に達しました。また、2023年3月期の連結財務実績は金融収益186億円、営業利益17.6億円となり連結黒字化を達成しました。

合計141億円でシリーズEラウンド資金調達を最終クローズ

五常は、2022年11月の70億円のシリーズEラウンド資金調達2023年1月の海外需要開拓支援機構からの30億円の同ラウンド追加調達に続いて、合計41億円のシリーズEラウンド最終クローズを実施しました。グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社などの新規機関投資家および個人投資家の参画に加えて、既存株主である株式会社サムライインキュベート、ACA Investments Pte. Ltd.等の投資家からの追加的な資金調達を、E2種およびE4種優先株式により実施しました。

シリーズEラウンドで調達した資金は、インドやタジキスタンを中心に新型コロナウィルスの影響を乗り越えて成長を再加速する既存グループ会社の財務基盤強化とデジタル化の推進、アジア・アフリカ地域において金融包摂に取り組む事業者のグループ化に充当します。

また、6月末にはリネットジャパングループ株式会社との間で、同社の子会社でカンボジアのマイクロファイナンス機関であるCHAMROEUN MICROFINANCE PLC.の株式譲渡について合意しました。本譲渡対価の一部としてリネット・ジャパングループ株式会社に対して9.5億円相当のE2種優先株式を割り当てる予定です。

連結黒字化を達成

2023年3月期の連結財務実績は、金融収益186億円、営業利益17.6億円となり黒字化を達成しました。これは、2021年9月末にグループ化したタジキスタンのマイクロファイナンス機関Humoの業績の通期寄与に加え、インドを中心としたグループ各社の持続的な成長、新型コロナやミャンマーのクーデターの影響を受けた延滞債権への引当が一服したこと等によるものです。

経営チームの拡充とグループガバナンス強化

持株会社である五常が金融事業者のライセンスを有するグループ会社に提供している主な機能は、財務・経営・テクノロジー実装支援に大別されますが、このような支援を可能にする前提には、当社が先進国基準のガバナンスをグループ会社に対して導入していることがあります。

そして、このようなガバナンスを徹底できる土台には、当社チームの業界知見があります。五常の経営チームには世界中でマイクロファイナンスに関わってきたものが多く、実務知識、事業の目利き力、世界中の事業者・投資家とのネットワークを有しています。こうした業界知見がグループ会社に対する実効性のあるガバナンスの遂行を可能にするとともに、新規展開国での再現性の高い事業立ち上げ・M&Aの実行を可能にしています。

このたび、ソヒル・シャアが投資チームのPrincipalとして、田中はる奈がHead of Corporate Planningとして経営チーム(Executive Committee)に加わりました。経営チームの拡充により、グループ会社の経営チームとの強固なパートナーシップや現地でのネットワーク構築を通じて、引き続きグループ全体のガバナンス強化に取り組みます。

グループ会社における欧州開発金融機関からのデット調達に貢献

五常は、日本において調達したデットの転貸(親子ローン)等により、途上国のグループ会社の負債調達を直接的にサポートしています。これに加えて五常では、途上国の金融市場の発展や低所得層向け金融サービス事業者の財務基盤強化において重要な役割を担う開発金融機関(Development Finance Institutions, DFI)や欧米のインパクトレンダーとグループ会社との間のネットワーキングや関係強化、条件交渉の支援等も行っています。この結果、2023年6月には、五常のグループ会社向けにフィンランドのFinnfund、オランダのFMO、フランスのProparcoといった欧州を代表するDFIから合計$55 million (約77億円)、期間5年の長期借入を実現しました。

五常・アンド・カンパニーについて

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2023年6月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,200名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は175万人、連結融資残高は1,000億円を突破しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:世界中に金融包摂を届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届ける
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

(2023年10月4日追記)
本ウェブサイト上のリリースとPR Times掲載内容に不整合があったため注記を削除しました。本リリース上のKPI及び財務数値はいずれも子会社6社の連結数値となります。ご指摘ありがとうございました。

April 27, 2023

五常・アンド・カンパニー、金融包摂、デジタルファイナンスの専門家であるIgnacio Mas-Ribo氏が社外取締役として参画

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、金融包摂、デジタルファイナンスの専門家であるIgnacio Mas-Ribo氏が社外取締役として参画したことをお知らせいたします。

Ignacioは、Digital Frontiers Instituteというデジタル通貨・決済についての研修NPOの創業者・取締役を務めています。タフツ大学のフレッチャースクールでシニアフェローも務めています。以前はビル&メリンダ・ゲイツ財団、世銀グループ「貧困層支援諮問機関(CGAP)」、Vodafoneグループ、DoCoMo interTouch、Intel Capital等で役職を歴任しました。

マサチューセッツ工科大学で数学と経済学の学士号を、ハーバード大学で経済学のPhDを取得。シカゴ大学のBooth School of Businessで非常勤講師を務めています。

Ignacio Mas-Ribo氏コメント

「五常に社外取締役として参画できることを光栄に思います。五常はプラットフォームのキャッシュレス・デジタル化及び多様な金融サービスの開発・提供を通じて、顧客の生計向上におけるインパクトの最大化に取り組んでいます。ビル&メリンダ・ゲイツ財団、CGAPそしてDigital Frontiers Instituteで培った経験や知見を五常グループの成長に活かすことができると信じています。金融包摂に対する熱意と思いやり、使命感をあわせもった類まれなチームとともにミッションの実現を目指すことを楽しみにしています。」

Ignacio Mas-Ribo氏本人によるビデオメッセージをこちらからご覧いただけます(英語)。

五常のガバナンス体制

弊社は、グループ全体のガバナンス体制を強化する取組の一貫で、2021年3月に指名委員会等設置会社に移行しました。現在の取締役会は、慎のみが業務執行取締役(取締役会議長)、ほか6名は社外取締役の計7名で構成されています。

  • 慎 泰俊(創業者・代表執行役 / 取締役会議長)
  • 琴坂 将広(社外取締役 / 国際戦略、スタートアップ)
  • スチュアート・ラザフォード(社外取締役 / マイクロファイナンス)
  • 木下 万暁(社外取締役 / M&A・VCファイナンス法務)
  • Royanne Doi(社外取締役 / 倫理、コンプライアンス、文化)
  • Millena Nikolova (社外取締役 / 財務・投資)
  • Ignacio Mas-Ribo (社外取締役 / テクノロジー)

五常・アンド・カンパニー株式会社について

五常は5カ国8社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングスカンパニーです。世界中に金融包摂を届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届けることを目指しています。2023年2月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに9,200名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は160万人、融資残高は1,000億円を突破しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:世界中に金融包摂を届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に届ける
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

February 22, 2023

民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、海外需要開拓支援機構から30億円の追加資金調達を実施

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)は、シリーズEラウンドの一環として株式会社海外需要開拓支援機構から30億円の追加調達を実施し、同ラウンドの累計調達額は104億円、2014年7月の創業からの累計資本調達額は252億円に達しました。引き続き、五常は国内外の金融資産を活用し、世界中で金融包摂の取り組みを推進します。

本件の意義

五常は、2022年11月にシリーズEラウンドとして公表した70億円に続いて、海外需要開拓支援機構から30億円の資金調達を実施しました。五常は、2014年7月の創業以来、真善美と首尾一貫を中心とする経営理念と日本の相互扶助の考えを解釈した価値観(Values)を中心とした行動規範(Guiding Principles)に則り、途上国の低所得者層である顧客に寄り添った小額金融サービスを提供してきました。海外需要開拓支援機構は、我が国の生活文化の特色を生かした魅力ある商品・サービスの海外における需要と供給の拡大を通じて我が国経済の持続的な成長に資することを目指して、2013年11月法律に基づき設立された官民ファンドです。

今回の出資は、社会的インパクトと収益性の両立を目指す金融包摂・インパクト領域での五常のグローバルな取組みや、当該領域における日本の認知度・信頼度向上に係る貢献について、海外需要開拓支援機構の政策的意義に資するものとして信任をいただいたものと考えています。今後は、海外需要開拓支援機構との連携を通じて、本邦の金融機関や海外展開する日系企業との協業拡大に取り組みます。

なお本件資金調達は、プライベート領域でスタートアップの資金調達を支援している野村證券株式会社より助言を受けております。

創業者・代表執行役 慎泰俊からのメッセージ

日本で生まれ育った私が一番尊敬する事業家は二宮尊徳です。彼は1820年に五常講という金融制度をつくり、それは彼が手掛けた農村復興にも大きな役割を果たしたそうです。五常とは仁義礼智信、すなわち人を思いやること(これが儒教における正しいことの定義です)、正しいことをすること、正しいふるまいをすること、何が正しいのかを判断できること、そしてこれら四つのことを通じて人々から信頼されることを意味しています。二宮尊徳がそう信じていたように、私たちもこれが金融機関の運営において最も重要な価値であると信じています。私たちは、事業展開を通じて各国でこの価値を伝え続け、これらの価値観が全ての国のマイクロファイナンス機関運営においても普遍的であるということを示したいと思います。

私事ですが、私は仕事の傍ら、日本の社会的養育の現場活動や政策提言に15年以上関わってきました。児童福祉の現場で財政の重要性を見てきたからこそ、今回出資頂いたお金の重さをよく知っているつもりです。出資頂いたお金は、事業を通じて現地の家計向上に役立てるのみならず、きちんとリターンを出し国富を増やすために努力します。

五常・アンド・カンパニーについて

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2022年12月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,600名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は150万人、融資残高は1,000億円を突破しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:金融包摂を世界中に届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に提供する
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

November 9, 2022

民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、国内外の投資家から70億円のシリーズEラウンド資金調達を実施。グループ融資残高は1,000億円に到達

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区)はシリーズEラウンド資金調達を実施し、シリーズE累計調達額は70億円、2014年7月の創業からの累計資本調達額は207億円に達しました。また、2022年9月末までにグループ全体の融資顧客数は139万人、同運用資産残高は1,000億円超となりました。

国内外の機関投資家及び個人投資家が参画

本クローズは、既存株主であるGMO Venture Partners株式会社、TGVest Capital及びSOMPOホールディングス株式会社のCVC(運営はシリコンバレーのベンチャーキャピタルのTransLink Capital)からの追加出資に加えて、ACA Investments Pte. Ltd.、SMBC日興証券株式会社、株式会社QRインベストメントなど計21社にのぼる国内外の機関投資家及び、複数の個人投資家から、合計70億円をE種、E2種及びE3種優先株式により調達しました。

マクロ経済の不安定化、ロシアによるウクライナ侵攻、ミャンマー及びスリランカの政情不安など厳しい事業環境が続きましたが、既存株主のリードによる資金調達を実行できたことは五常グループへの信頼と今後の成長への期待の現れと受け止めています。また、幅広い投資実績を有する国内外の機関投資家からの当社のミッションへの信任のもと、五常は今後もグループ会社との強固なパートナーシップを通じて金融包摂の取り組みを推進します。

インドを中心に新型コロナを乗り越えて成長再加速する既存グループ会社の財務基盤強化及びデジタル化の推進、アジア・アフリカ地域における新たな投資先の買収等を主たる資金使途として、シリーズEラウンドの最終クローズに向けた資金調達を継続してまいります。

シリーズEラウンドに参画した投資家(9月末時点)

  • GMO VenturePartners株式会社
  • TGVest Capital Inc.
  • 宮銀ベンチャーキャピタル株式会社
  • 伊藤忠商事株式会社
  • 株式会社ベンチャーラボインベストメント
  • HFAキャピタル株式会社
  • 株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ
  • Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合(株式会社サムライインキュベートが運営するファンド)
  • 公益財団法人 橋本財団 
  • CAPITAL X株式会社
  • 株式会社QRインベストメント
  • SOMPOホールディングス株式会社のCVC(運営はシリコンバレーのベンチャーキャピタルのTransLink Capital)
  • 住商ベンチャー・パートナーズ株式会社
  • 丸紅株式会社
  • 千葉道場ファンド
  • ツネイシキャピタルパートナーズ株式会社
  • 株式会社iSGS インベストメントワークス
  • SMBC日興証券株式会社
  • ACA Investments Pte. Ltd.
  • HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND投資事業有限責任組合(株式会社博報堂DYベンチャーズが運営するファンド)
  • KDDI Open Innovation Fund 3号(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)
  • 個人投資家

金融包摂を届ける顧客数は139万世帯、運用資産残高は1,000億円に到達

前回2020年12月のシリーズDラウンド資金調達の完了後、インドのSATYA MicroCapitalへの追加出資及び既存株主からの買取を通じて、同社の持分を66.66%に引き上げました。また、2021年9月にタジキスタンで最も速いスピードで成長する預金取扱マイクロファイナンス機関の一つであるMDO “HUMO”を連結子会社化して中央アジアに進出しました。2022年3月には、インドでデジタル金融サービスのプラットフォームのMyShubhLifeを展開するDatasigns Technologyへの出資を実行しました。

経済活動が本格再開し、過去最高の新規融資額を達成したインド事業、周辺国の政情不安にいち早く対応したタジキスタン事業が成長を牽引し、運用資産残高は1,000億円を突破しました。2022年9月現在、グループ従業員8,500人とともに5カ国139万人の顧客に金融サービスを提供しています。

過去5年の金融収益は年率100%で成長を継続しながら、キャッシュレス等のテクノロジーの導入と強固なオペレーションにより延滞債権比率は低位を維持しています。

五常グループ 運用資産残高(AUM) (単位: 億円、為替レートは月末時点)

五常・アンド・カンパニーについて

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:金融包摂を世界中に届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に提供する
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

October 17, 2022

五常・アンド・カンパニー、ユニファ、ライフイズテック、READYFOR、ヘラルボニーなど23社で「インパクトスタートアップ協会」を設立!

-「インパクト」を起点とした社会への価値影響を最大化する、社会課題解決スタートアップ・コミュニティを発足-

五常・アンド・カンパニー株式会社、ユニファ株式会社、ライフイズテック株式会社、READYFOR株式会社、株式会社ヘラルボニーなど23社は、2022年10月14日に「インパクトスタートアップ協会(Impact Startup Association)(以下、「ISA」)」の設立を発表いたしました。

インパクトスタートアップは、「社会課題の解決」と「持続可能な成長」の両立を目指す企業体を指します。ISAは、インパクトスタートアップエコシステムを構築し、持続可能な社会の実現することを目的としたコミュニティです。

政財官と協働し、より良い社会を創出するためのポジティブ・インパクトを与えるスタートアップが数多く生まれ、継続的に成長していく環境を作ることを目指し、「共有」「形成」「提言」「発信」の4つの柱で活動を実施してまいります。

また、各種会員の募集も開始いたしました。

(左から:ユニファ取締役CFO 星 直人、自民党デジタル社会推進本部長・衆議院議員 平井 卓也氏、READYFOR代表取締役CEO 米良 はるか、ヘラルボニー代表取締役副社長 松田 文登、ライフイズテック代表取締役CEO 水野 雄介)

インパクトスタートアップとは

インパクトスタートアップとは、「社会課題の解決」と「持続可能な成長」を両立し、ポジティブな影響を社会に与えるスタートアップを指します。

近年、インパクトスタートアップが世界的に盛り上がりをみせております。海外の調査レポートの定義に基づくと、企業価値10億ドル以上の「インパクト・ユニコーン」はグローバルで179社あり、そのうち40%は2021年以降にユニコーンになるなど各国で目覚ましい成長を遂げています。

また、国内では「新しい資本主義実現会議」骨太方針内でも『「課題解決」を資本主義におけるもう一つの評価尺度としていく必要がある』と記述されるなど、注目され始めています。

<インパクトスタートアップの特徴>

  1. 創業の背景や企業の存在意義に「社会へのポジティブなインパクトを与えたい」という意志が強く組み込まれている
  2. 目標とするパフォーマンスに「インパクト」に関する指標がある・作ろうとしている
  3. インパクトの創出に関する活動を実際に行っている

※Big Society Capital 「What is an impact startup?」を参考に協会にて作成

協会パーパス・活動内容
ISAでは、パーパスとして『「社会課題の解決」を成長のエンジンと捉え、持続可能な社会の実現を目指す』を掲げ、下記の4つの柱で活動を行ってまいります。

  1. 共有:インパクトスタートアップが成長するために欠かせない知識として、資金調達やインパクトの可視化など会員同士の情報交換、勉強会などを開催し、知識を共有しあいます。
  2. 形成:インパクトスタートアップのエコシステムの構築を目指し、投資家向けインパクト投資の勉強会の実施などを通じて、関与者の拡大を促進します。
  3. 提言:インパクトスタートアップの成長環境の構築を目指し、政府・行政との協創の場を作ります。政策提言・関心を持つ議員への説明会、行政組織との共催セミナーの実施などを検討しています。
  4. 発信:インパクトスタートアップという存在を発信し、プレイヤーの拡大を実現します。
  • 発起人・幹事社(順不同・10/14時点)

・ユニファ株式会社
・ライフイズテック株式会社
・READYFOR株式会社
・株式会社ヘラルボニー
・五常・アンド・カンパニー株式会社

  • 正会員企業(順不同・10/14時点)

・株式会社坂ノ途中
・Go Visions株式会社
・AGRIST株式会社
・株式会社Blanket
・株式会社aba
・株式会社TeaRoom
・株式会社イノカ
・WOTA株式会社
・株式会社TBM
・株式会社CureApp
・自然電力株式会社
・エール株式会社
・ファストドクター株式会社
・株式会社ALE
・株式会社ピリカ
・株式会社ファーメンステーション
・株式会社COTEN
・株式会社ビビッドガーデン

  • 会員への申し込みについて

本日より会員の入会を受付けています。以下、事務局宛にご連絡ください。
※入会には審査がございます

  • 協会概要

・名称:インパクトスタートアップ協会(Impact Startup Association)
・公式note:https://note.com/impact_startup

・協会に関するお問い合わせ先:
インパクトスタートアップ協会事務局 info@impactstartups.jp

五常・アンド・カンパニー株式会社について

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2022年8月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,000名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は130万人、融資残高は1,000億円を突破しました。2021年11月に「J-Startup」選出、2022年6月に「日本スタートアップ大賞2022 経済産業大臣賞(ダイバーシティ賞)」を受賞しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界

ミッション:金融包摂を世界中に届ける

長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に提供する

本社所在地: 東京都渋谷区

代表執行: 慎泰俊

設立日: 2014年7月4日

問合わせ先: info@gojo.co

会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

August 21, 2022

五常・アンド・カンパニー、2021年度版インパクトレポートを発行、120万世帯を超える顧客へ金融包摂を拡大

五常・アンド・カンパニー株式会社 (代表執行役:慎 泰俊、本社:東京都渋谷区、以下「五常」) は、2021年度版インパクトレポート(以下「インパクトレポート」)を発行しました。

五常は、インド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンで9社のグループ会社を通じ、中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開しています (以下「五常グループ」 )。2021年度末(2022年3月末)時点で、融資・送金顧客数は120万世帯、融資残高は800億円を突破しました。顧客のうち95%が女性、82%が農村部に暮らしています。20%の顧客にとって、私たちがはじめて利用する金融サービスです。

2021年度のインパクトレポートでは、五常が定義するインパクトが大きく進化しました。顧客へのインパクトは私たちの意思決定の中心であり続けますが、同時に、事業を取り巻くステークホルダーである社員、環境、コミュニティ、そして投資家に対してもポジティブなインパクトをもたらすことができているかを測定し、改善を続けていかなければなりません。今年度のインパクトレポートは、その最初の試みです。ご関心のある方は、ぜひこちらからインパクトレポートをダウンロードしてください。

五常グループのインパクト

今年度は、緊急時のお金のやりくりの難易度、貯蓄サービスが顧客の生活に与える影響、顧客満足度調査など、昨年度よりさらに豊富なデータを報告しています。同時に、私たちがインパクトをうみだすプロセスを確立できていることは、インパクトの結果そのものと同じく重要であると考え、ソーシャル・パフォーマンス・マネジメント(Social Performance Management, SPM)、顧客の状況をより深く理解するためのインパクト調査、そして従業員満足度調査のプロセスと結果、改善点を開示しました。

図1 数字で見るインパクト

インパクトフレームワーク

五常グループは、インパクト領域におけるリーディングカンパニーを目指して、全てのステークホルダーに対して、責任ある経営を行います。図2「五常グループのセオリー・オブ・チェンジ(Theory of Change, ToC)」は、ステークホルダーとの責任ある関わりを通じて、私たちが「金融包摂を世界中に届ける」というミッションを、どのように実現しようとしているかを示しています。

私たちは、顧客に対してより良いサービスを提供し続けるために、社員の成長を重視します。同時に、五常グループの事業が環境に悪影響を与えないように、環境指標を設定しモニタリングを開始しています。また、事業を営む地域社会の繁栄が顧客のウェルビーイングに欠かせないと考え、チャリティーやプロボノ活動を通じてコミュニティの支援にも取り組んでいます。

図2 五常グループのセオリー・オブ・チェンジ

五常グループのマテリアリティ・マップ

日々業務を行い、持続的に金融サービスを提供するために、グループ全体で重視すべき重要課題(「マテリアリティ(materiality)」とよびます)を策定しました。私たちは、五常グループが直面する可能性のある課題を洗い出し、優先順位をつけることから始めました。次に、様々なステークホルダーから集めたそれぞれの課題の重要性に関するインプットを元に、取締役や経営陣との議論を重ね、優先順位を可視化したものが、図3「五常グループのマテリアリティ・マップ」です。

図3 五常グループのマテリアリティ・マップ

私たちは、図4 「五常グループのマテリアリティ」に示したとおり、強固なコーポレート・ガバナンスと企業倫理を基盤に、顧客保護原則(Client Protection Principles, CPP)と従業員のウェルビーイングを守る取り組みを通して、顧客へのインパクトを最大化し、金融包摂を通じて誰もが自分の未来を決めることができる世界を実現します。

図4 五常グループのマテリアリティ

Fit Factor - 新しいインパクト測定の導入

また今年度は、金融サービスが顧客の生活ニーズに適合していたかを測定し、金融機関のインパクト測定のあり方に一石を投じる「Fit Factor」についてのディスカッション・ペーパーも公表しました。通常、融資が人生にもたらすインパクトを測定しようとすると、融資を受けた後の状況、例えば、収入が増えたか、教育にお金を使えるようになったか、資産を得ることができたか、等に注目しがちです。私たちは、このアプローチには限界があると考えています。そこで、融資や貯蓄がどのように顧客の生活にフィットし、日々のやりくりを助けたかを知るため、金融サービスとキャッシュフローの関係を分析する新しいインパクト指標を提案しました。

詳細は、(英語)The Fit Factor:Matching Loans and Savings to Cash Flowsをご参照ください。

持続可能な開発目標(SDGs)に対するコミットメント

五常のビジョンは、金融サービスから排除されている人々が障壁を乗り越え、誰もが自分の未来を決めることができる世界をつくることです。このビジョンを実現するため、SDGsが掲げる目標1「貧困をなくそう」、目標8「働きがいも経済成長も」、目標10「人や国の不平等をなくそう」に取り組みます。

同時に、(i) 五常のグループ会社が提供する様々な金融サービス、(ii) 五常がグループ会社のガバナンスとオペレーションを支援する上で果たす役割、および (iii) 女性の顧客割合が95%であることから、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標6「安全な水とトイレを世界中に」、目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、目標16「平和と公正をすべての人に」にも取り組んでいます。

世界中の人々にとって困難な状況が続きますが、だからこそ、私たちには質の高い金融サービスを提供し続ける責任があります。これからも顧客とコミュニティが必要とするサポートを継続しながら、全てのステークホルダーに対する責任をもって金融包摂の取り組みを継続してまいります。

それでは、私たちのインパクトレポートをお楽しみください。皆さまからのフィードバックをお待ちしています。

五常・アンド・カンパニー株式会社について
五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。すべての人に金融アクセスを届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2022年6月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,000名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は120万人、融資残高は800億円を突破しました。2021年11月に「J-Startup」選出、2022年6月に「日本スタートアップ大賞2022 経済産業大臣賞(ダイバーシティ賞)」を受賞しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:金融包摂を世界中に届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に提供する
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

June 28, 2022

五常・アンド・カンパニー、丸井グループ及び静岡銀行との連携を通じインドのグループ会社向けでは初となる8.3億インドルピーの親子ローンを実行

五常・アンド・カンパニー株式会社 (代表執行役:慎 泰俊、本社:東京都渋谷区、以下「五常」) は、インドのグループ会社であるSATYA MicroCapital Ltd. (以下「SATYA社」) 及びAnanya Finance for Inclusive Growth Pvt. Ltd. (以下「Ananya社」) に対して、Non-Convertible Debentures (NCDs)を通じ合計8.3億インドルピーの親子ローンを実行しました。本取組は株式会社丸井グループ (代表取締役社長:青井 浩、本社:東京都中野区、以下「丸井グループ」) に対する10億円の私募債発行、株式会社静岡銀行 (代表取締役頭取:柴田 久、本社:静岡県静岡市、以下「静岡銀行」) による5億円のソーシャルローンを原資としています。

当社は、SATYA社及びAnanya社に対し非転換社債 (Non-Convertible Debentures: NCDs) を通じて、合計8.3億インドルピーの親子ローンを実行しました。本取引に際し、五常は新たにインド証券取引委員会より外国ポートフォリオ投資家 (Foreign Portfolio Investor: FPI) の登録を受けています。本件取引は当社としてインドのグループ会社向けとしては初めての親子ローンとなり、今後もグループのスケールを活かし、日本におけるデット調達とインド向け融資等を通じた負債調達コストの最適化に積極的に取り組む方針です。

本親子ローンを原資として、SATYA社は主に女性の中小零細事業者に対し、小口の事業性融資を実施する予定です。また、Ananya社はマイクロファイナンス機関等とのパートナーシップを通じた低所得者向けリテール向け融資を拡大する予定です。
丸井グループは2022年3月8日公表の通り、社会貢献と資産形成の両立をかなえる社債を通じた「応援投資」の取り組みとして、エポスカード会員さま向けセキュリティトークン社債 (以下「デジタル債」) 、個人投資家さま向け社債の2種類をいずれもソーシャルボンドとして発行しています。ソーシャルボンドの適格性については、第三者評価として、環境・社会・ガバナンス (ESG) とコーポレート・ガバナンスに関する調査、評価及び分析を行う独立系機関であるモーニングスター・グループSustainalytics (サステイナリティクス社) より社会的課題の解決に貢献するプロジェクトに資金使途を限定した社債である旨のセカンドパーティ・オピニオンを取得しています。ソーシャルボンドの資金使途が、必要不可欠なサービスへのアクセス、及び社会経済的向上とエンパワーメントとして、ソーシャルボンド原則 2021において認められている適格カテゴリーと合致している旨が認められたものです。詳しくはこちらのリンクをご参照ください。

社債の購入を通じて丸井グループが個人投資家さまからお預かりした資金は、当社及びクラウドクレジット株式会社 (本社:東京都中央区、代表取締役:杉山 智行) のプロジェクトへの投融資に活用されることを予定しており、当社との間では10億円の社債引受契約を締結しました。

代表執行役 慎 泰俊によるメッセージ

当社の株主でもある丸井グループとの間の「共創」をテーマとした連携が具体化し、社会貢献と、資産形成を両立する「応援投資」という新たな選択肢を個人投資家の皆さまに提供することをたいへん嬉しく思います。途上国で金融サービスを提供する多くのマイクロファイナンス事業者にとって、資金調達コストの高さは、金融包摂を実現するための大きな課題のひとつです。今後も当社は、グローバルな事業規模、国内外の金融機関及び個人投資家との信頼構築、様々な資金調達手段の組み合わせを通じて、資金調達コストの最適化に取り組んでまいります。

2022年6月公表の静岡銀行とのソーシャルローン契約締結に関するプレスリリースはこちらのリンクをご参照ください。

五常・アンド・カンパニー株式会社について

五常は5カ国9社のグループ会社を通じ、途上国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開するホールディングカンパニーです。すべての人に金融アクセスを届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2022年5月末時点でインド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタンに8,000名を超えるグループ従業員を擁し、融資顧客数は120万人、融資残高は800億円を突破しました。

ビジョン: 誰もが自分の未来を決めることができる世界
ミッション:金融包摂を世界中に届ける
長期目標:低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人に提供する
本社所在地: 東京都渋谷区
代表執行: 慎泰俊
設立日: 2014年7月4日
問合わせ先: info@gojo.co
会社HP: https://gojo.co

※KPIと財務数値は、MyShubhLifeを除くグループ8社の単純合算

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