March 31, 2025

五常・アンド・カンパニー、Triodos Investment ManagementとジョージアのJSC Credo Bankの持分16.6%を追加取得する株式譲渡契約を締結、持分を33.4%に引き上げ

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役CEO:慎泰俊、本社:東京都渋谷区、以下、「五常」)は、オランダの社会的インパクト投資家であるTriodos Investment Management(以下、「Triodos」)からジョージアのJSC Credo Bank(以下、「Credo」)の発行済株式の16.6%を追加取得する株式譲渡契約を締結しました。12月に公表した初回出資による16.8%の株式取得に続き、同社に対する持分を33.4%に引き上げることとなります。手頃な価格の金融サービスの提供を通じて中小零細事業者を支援し、より良い未来を創造するというミッションを追求するCredoへの戦略的出資を通じて、中央アジア・コーカサス地域における金融包摂を推進します。

Triodos Head of Private Equity Caspar Sproke氏コメント
10年にわたるCredoとの歩みの中で、ジョージアの金融サービスが行き届いていないコミュニティに対する同社の揺るぎない取組みを目の当たりにしてきました。Credoが融資のみを行う金融機関から、幅広い金融サービスを提供する商業銀行へ成長を遂げたことは、非常に感慨深いことです。私たちは、株主としての役割から一歩退きますが、今後は、五常が有する専門知識と経験を活かし、Credoの持続的な成長を力強く支えていくと確信しています。

Credo CEO Zaza Pirtskhelava氏コメント
五常からの追加出資は、デジタル化とイノベーションを通じて中小零細事業者に持続可能な金融サービスを提供するというCredoのミッションの達成をさらに加速させることでしょう。当社の成長を長年支えてくださったTriodos Investment Managementに心から感謝するとともに、会社のフェーズを引き上げ実績を積み上げていくことを楽しみにしています。

五常 Managing Partner Arnaud Venturaコメント
Triodosのこれまでの実績を引き継ぎ、Credoの支援を継続できることを光栄に思います。Credo経営陣の今後の成長に対するコミットメントを確信し、この度の戦略的持分引き上げを合意するに至りました。Credoとの連携を一段と深め、ジョージアにおける金融包摂をともに拡大していくことを楽しみにしています。

本取引の実行はジョージア規制当局による承認取得を前提としており、承認を得られ次第完了を予定しています。


Triodos Investment Managementについて
Triodosは30年以上にわたり、長期的なインパクトの創出を目指す投資家と革新的な起業家やサステナブルな企業をつなぎ、公正で持続可能かつ人道的な社会を実現する上で重要な役割を果たしてきました。Triodosの投資活動は「食」「資源」「エネルギー」「社会」「ウェルビーイング」という5つの相互に関連するテーマを軸に展開されており、これらの領域で持続可能な変革を加速させることをミッションとしています。オランダのTriodos Bank NVの完全子会社であり、インパクト投資家として世界中で事業を展開しています。2024年末時点の運用資産残高は58億ユーロに達しています。

JSC Credo Bankについて
Credoはジョージアで 5番目の規模を有する商業銀行です。「手頃な金融サービスを提供することで、ジョージアの中小零細事業者とその従業員を支援し、より良い未来を創造すること」をミッションとして掲げ、96の拠点を通じてジョージア国内に広く展開し、49万人以上の顧客に質の高い革新的な金融サービスを提供しています(2025年2月時点)。

五常・アンド・カンパニーについて
五常は東南アジア、南アジア、中央アジア・コーカサス及びアフリカの14カ国*で事業を展開するグループ会社及び主な投資先を通じ、途上国においてマイクロファイナンスを展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。2024年3月末時点で1万人を超えるグループ従業員を擁し、グループ会社及び主な投資先合算の顧客数は240万人を突破しました。2025年1月に「B Corp™」認証を取得し、社会的・環境的パフォーマンスの向上に取り組んでいます。

*事業展開国数に誤りがあったため修正しました(2025年4月25日)

March 17, 2025

五常、Education Above All財団からの助成を受け、若手起業家向けデジタル金融プログラム「Pasio」のウェブサイトを公開

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役CEO:慎泰俊、本社:東京都渋谷区、以下、「五常」)は、カタールのドーハに拠点を置くEducation Above All Foundation(以下、「EAA財団」(前Silatech))と共同で、2023年よりPasioプログラムを開始し、その成果や顧客の事例を紹介するウェブサイトを公開しました。プログラムの認知度向上が課題となっていましたが、Pasioを通じたインパクトの拡大が期待されます。

Pasioプログラムは、18~35歳の若手起業家を対象に、ビジネススキルの教育機会を組み合わせた事業向けローンや、オンライン上のコミュニティプラットフォームをはじめとしたデジタルツールを提供します。現在、カンボジア、インド及びスリランカの五常のグループ会社を通じて展開されており、主に三つの特徴を有しています。

Pasioアプリを通じてデジタルローンを提供することで、プロセスの透明性、ワンストップの財務管理、先進的なデータ保護技術によるセキュリティ強化を実現しました。現地の言語に対応し、利便性の高いサービスを提供しています。また、Pasio デジタルストアフロントと呼ばれるプラットフォームを通じて起業家自らがオンラインショップを開設し、商品やサービスを紹介し、ソーシャルメディアなど販路拡大の機会を提供しています。さらに、若手起業家がネットワークを広げ、他の利用者と協力し合い事業成長の学びを得られる場として、Pasioオンラインコミュニティを運営しています。

Pasio アプリ (左上), Pasio デジタルストアフロント (右上), and Pasio オンラインコミュニティ (下)

Pasioプログラムは、2025年1月までに順調に利用者を拡大しています。

  • 81,000件のデジタルローンを実行
  • 26,000人がPasioデジタルストアフロントを利用
  • 11,000人がオンラインコミュニティを利用
  • 8,000人がPasioアプリを利用

EAA財団 Silatech Programme Executive Director Hassan Al Mulla氏コメント
「EAA財団は、金融包摂とデジタルリテラシーが貧困の連鎖を断ち切る鍵であると考えています。Pasioは、戦略的パートナーシップが意義ある変化を生んだ好事例です。若手起業家に必要なリソースとデジタルツールを提供し、事業の成長と持続的な経済成長の機会を創出することにより、私たちは彼らのレジリエンスを強化し、自立を促しています。今後もプログラムの拡大により、次世代起業家の成長を促していきたいと考えています。」

五常 Chief Operating Officer Gürol Michael Sari コメント
「金融アクセスを提供するだけではなく、急速に変化する環境下で成功するためのスキルを身につけることができるかは、金融包摂の重要な要素です。これまでマイクロファイナンス業界では金融リテラシーの向上が重視されてきましたが、デジタルリテラシーこそが変革を促します。Pasioは、農村部の中小零細事業者が金融アクセスを得るだけでなく、デジタルスキルを習得し、競争力を高めるための仕組みを提供します。EAA財団とともにより多くの起業家に必要なツールを届け、多様な金融サービスの提供、デジタルリテラシーの強化、そして受益者の社会的経済的インパクトの拡大に向けて取り組んでまいります。」


Education Above All Foundationについて
Education Above All(EAA)財団は、2012年にモザ・ビント・ナセル殿下によって設立された財団です。教育と雇用機会の創出を通じて人々の生活を変革することを目指し、特に教育が貧困削減、公正で平和な社会の実現、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた最も有効な手段であると考えています。革新的な資金調達モデル、多分野にわたるパートナーシップを通じ、社会的に不利な立場にある子どもや若者に希望と機会を提供しています。EAA財団は、Educate A Child(EAC)、Al Fakhoora、Reach Out To Asia(ROTA)、Protect Education in Insecurity and Conflict(PEIC)、Silatech、Innovation Development(ID)、Together Projectといったプログラムを運営しています。

五常・アンド・カンパニーについて
五常は東南アジア、南アジア、中央アジア・コーカサス及びアフリカの13カ国で事業を展開するグループ会社及び主な投資先を通じ、途上国においてマイクロファイナンスを展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。2024年3月末時点で1万人を超えるグループ従業員を擁し、グループ会社及び主な投資先合算の顧客数は240万人を突破しました。2025年1月に「B Corp™」認証を取得し、社会的・環境的パフォーマンスの向上に取り組んでいます。

February 28, 2025

五常・アンド・カンパニー、CJSC Bank Arvandへの出資を通じてタジキスタンにおける展開を拡大

五常・アンド・カンパニー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表執行役:慎泰俊、以下「五常」)は、2024年11月、タジキスタンの商業銀行であるCJSC Bank Arvand(以下「Arvand」)の発行済株式の9.0%を取得したことをお知らせします。2021年の預金取扱マイクロファイナンス機関Humoへの出資に続き、五常にとってタジキスタンにおける2件目の出資となります。Arvandは2019年に銀行免許を取得し、タジキスタンの銀行及び預金取扱マイクロファイナンスを営む金融機関として4番目の規模を有しています。五常は、中小零細事業者や個人向けの金融包摂の推進及びタジキスタンの経済・社会の成長促進に取り組むArvandとのパートナーシップを強化してまいります。

Arvandは、無担保融資の提供によって低所得世帯や中小零細事業者の収入及び生活水準の向上に取り組んでいます。2024年12月時点の営業貸付金は約170億円*となっており、融資に加え、預金、送金、オンラインバンキング、為替取引、ATM、決済などを含む資金管理のためのソリューションなど、幅広い金融サービスを提供しています。65%以上の取引がデジタルチャネルを通じて行われるなど、デジタル・トランスフォーメーションに積極的に取り組んでいることも特徴です。また、金融リテラシーに関するトレーニングやコンサルティングサービスも展開し、顧客の経済的な自立を支援しています。

*営業貸付金の数値に誤りがあったため修正しました (2025年3月26日) 

Arvand CEO Shoira Sodiqova氏コメント
Arvandがこれまで築いてきた信頼と、金融アクセスから排除されてきた人々へ金融サービスを提供し続ける不断の努力が、国際的に高い評価を受ける五常のような企業からの出資に結びついたと考えています。Arvandは、五常とともに、サービスの規模と質の向上を両立しながら、より多くの人々に新たな金融機会を提供し、持続可能な金融包摂領域のリーダーとしての地位を確立してまいります。

五常 Principal & Head of VC Sohil Shahコメント
タジキスタンの中小零細事業者からの信頼を集めるArvandとパートナーシップを組むことを光栄に思います。五常は、安定した規制環境に裏付けされたタジキスタンのマイクロファイナンス市場の可能性に確信をもっており、Arvandの成長と発展を支援していきたいと考えています。

オランダの社会的インパクト投資家であるTriodos Investment Management及びベルギーの社会的インパクト投資家であるIncofin Investment Managementからの株式取得と合わせて、Arvandの自己株式を取得しました。


CJSC Bank Arvandについて
Arvandは、タジキスタンの金融包摂領域における主要な金融機関の一つであり、低所得世帯及び中小零細事業者に適切な価格で質の高い金融サービスを提供することでタジキスタンの経済・社会の成長を促進することをミッションに掲げています。2024年12月時点で、約70のサービス拠点と900名の従業員を擁し、31.7万人(うち融資顧客数は5.4万人)を超える顧客に、融資、預金、送金、オンラインバンキング、為替取引、ATM、事業者向け資金管理ツールなどの革新的で包括的な金融サービスを提供しています。また、ESG(環境・社会・ガバナンス)戦略の先駆者としても、持続可能な金融の推進に大きく貢献してきました。融資債権の10%をグリーンファイナンスに充てています。また、社会的包摂にも取り組んでおり、融資顧客の42%が女性、70%以上が農村部に暮らしており、33%が低所得者層に分類されます。Arvandの支店の約30%はタジキスタンの郊外に開設されており、金融サービスが行き届いていない地域へのアクセスを確保しています。

五常・アンド・カンパニーについて
五常は東南アジア、南アジア、中央アジア・コーカサス及びアフリカの13カ国で事業を展開するグループ会社及び主な投資先を通じ、途上国においてマイクロファイナンスを展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。2024年3月末時点で1万人を超えるグループ従業員を擁し、グループ会社及び主な投資先合算の顧客数は240万人を突破しました。2025年1月に「B Corp™」認証を取得し、社会的・環境的パフォーマンスの向上に取り組んでいます。

January 17, 2025

五常・アンド・カンパニー、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際的な認証制度であるB Corp™認証を取得

五常・アンド・カンパニー株式会社(代表執行役:慎泰俊、本社:東京都渋谷区、以下、「五常」)は、2025年1月、グローバルな非営利団体であるB Lab™(以下、「B Lab」)から「B Corp™」認証(以下、「B Corp認証」)を取得したことをお知らせいたします。この認証は、五常の事業を通じたポジティブな社会的インパクトの創出を評価するものです。評価対象には、インドのSATYA MicroCapital、Ananya Finance for Inclusive Growth、Prayas Financial Servicesに加え、その他の連結子会社7社を含みます。

B Labは、2006年に、人々、コミュニティ、そして地球に対してポジティブな影響を創出する企業を評価し、その成果を報告することを目的として設立されました。B Labの厳格な認証プロセスは、企業が社会的・環境的パフォーマンス、透明性、説明責任において高い基準を満たしているかを検証します。B Corp認証を取得するためには、B Impact Assessment™という評価プロセスを完了し、200点満点中80点以上のスコアを獲得する必要があります。また、企業は3年ごとに再評価を受け、社会や地球に対する貢献を継続的に改善することを求められます。

今回の評価において、五常はガバナンス、顧客、従業員、コミュニティへのポジティブな影響の4分野で業界平均を大きく上回り、102.8点を獲得しました。詳しくは、ウェブサイト「B Corp認証の取得」をご覧ください。

五常はB Corp認証をはじめとする外部評価を活用することに加えて、独自のモニタリング及び内部監査を継続し、事業運営の質を一層向上させるとともに、社会や環境に対するネガティブな影響を最小限に抑えます。また、フランスの非営利団体であるCerise+SPTFが定める8つの顧客保護基準を遵守し、連結子会社の全てにおいて格付機関からのClient Protection Certification (CPP)の取得を目指しており、これまでに連結子会社4社がCPPを取得しています。誰もが自分の未来を決めることができる世界を目指して、五常は、ステークホルダーの意見を反映しながら、世界中に金融包摂を届け、顧客の生活にポジティブな影響を創出することに力を尽くします。

B Market Builder Japan 共同代表 溝渕由樹様コメント

途上国向けのマイクロファイナンス事業に取り組む五常・アンド・カンパニーをB Corpの一員として迎えることができ、心から嬉しく思います。同社のビジネスは、社会課題への具体的な解決策を提供しながら、世の中にポジティブなインパクトを与えています。同社がB Corpコミュニティの一員として、より一層活躍していくことを期待しています。

五常 Managing Partner Arnaud Venturaコメント

この度、正式にB Corp認証企業の一員となることを、大変誇りに思います。この認証は、社会的リターンと経済的リターンの両立を目指し、金融サービスをよりよい目的のために活用するために、私たちが絶え間ない改善を続けていることを、顧客、従業員、グループ会社、投資家、コミュニティをはじめとする全てのステークホルダーに示すものです。認証の取得は、五常とグループ会社の従業員一人ひとりの努力の賜物です。私たちは引き続き、社会的パフォーマンス及びインパクトの向上に真摯に取り組んでまいります。

B Corp認証企業として、五常グループは、「People Using Business as a Force for Good®」の理念に基づき、B Lab及びグローバルなB Corpネットワークと連携し、インパクト評価指標の継続的な改善を目指します。インパクトを重視する国際的なコミュニティの一員として、社会的・環境的パフォーマンスの向上に向けた、新たなアイデアを学び、ベストプラクティスを共有する貴重な機会を得ることができます。五常は、すべての活動においてGuiding Principles(行動規範)を遵守し、金融サービス事業者の社会的責任を浸透させることを目的としたソーシャル・パフォーマンス・マネジメントとインパクト測定を意思決定の中心に据えてきましたが、今後はこれをより一層強化し、より良い未来の創造にコミットします。


五常・アンド・カンパニーについて

五常は東南アジア、南アジア、中央アジア・コーカサス及びアフリカの13カ国で事業を展開するグループ会社及び主な投資先を通じ、途上国においてマイクロファイナンスを展開するホールディングカンパニーです。金融包摂を世界中に届けることをミッションとして、2014年7月に設立されました。2024年3月末時点で1万人を超えるグループ従業員を擁し、グループ会社及び主な投資先合算の顧客数は240万人を突破しました。2025年1月に「B Corp™」認証を取得し、社会的・環境的パフォーマンスの向上に取り組んでいます。

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